
オグショーという夢は、モトクロスライダーだった小栗伸幸が、自分を人間として成長させてくれた、オートバイ、モータースポーツ、そしてそこに関わるすべての人たちへの恩返しになることをしたい、そう掻き立てられた時からはじまります。そして出した答えが「トランポをつくる」というものでした。
1980年代、トランポというカテゴリーの車はまだなく、宿泊費を節約したいレーサーたちはオートバイを積んだワンボックスカーの片隅で、身体を小さくして寝ていました。それではレースにベストコンディションで臨むことは不可能です。バイク、ウェア、ヘルメットなどをしっかり積めたうえで自分も身体を伸ばして眠れる、そんな車を実現できればレーサーによろこんでもらえるのではと、自らの経験をもとに出した答えでした。